2025.10.5「伝道とは何か」宣教 水野英尚 ローマの信徒への手紙11章1~12節

 「残りものには福がある」ということわざがあります。「誰からも選ばれずに残ったものが、思いもよらない良いものだった」という意味です。このことわざは、私たちが我先にと他者と競って、先を争うのを戒めることや、失敗をして他の人よりも後になった人を慰める時、あるいは自らの気持ちを持ち直す時に使われることが多いことわざであると思います。このことわざは「我先にと人を押しのけるよりも、人と争わず遠慮深い人にこそ幸福がある」という考えが由来だと言われています。つまり、ここで示される「残りのもの」というのは、他の誰からも選ばれず残ったものでありますが、同時に、「争い」を放棄したものという見方が出来ます。そうして心棒強くそこにたたずみ、そこに残り続ける。「残りのもの」は、そうした強さを兼ね備えたものであるといえるのではないでしょうか。そこに「福」がある、「幸せ」がある、そして、争いを放棄した「平和」がある。そう先人たちの知恵が言葉を紡いだことわざだと言えます。